アプトポッド 組み込みエンジニアの久保田です。
連載の前回 では、ROSの開発においてDockerをどのように活用するかを紹介しました。その中で触れた通り、Dockerコンテナを使ってホストのハードウェアリソースにアクセスすることが可能です。例えば、当社で販売している車載向けエッジコンピュータ EDGEPLANT T1 はNVIDIA Jetson TX2を搭載しています。NVIDIA Jetsonシリーズは、GPUを搭載しており、AIやディープラーニングのタスクに適しています。このJetsonのGPUをDockerコンテナ内で最大限に活用するために、NVIDIAが提供する公式Dockerイメージの使用が推奨されています。
ROS開発において、この公式Dockerイメージは導入しやすい反面、ROS自体がソースコードからビルドされており、ROS公式に提供されているdebianパッケージを利用することができません。この制限を解消するためには、NVIDIA GPU資源を利用でき、かつROS公式に提供されているdebianパッケージの利用可能なDockerイメージの作成が必要となります。
連載ROS Tips第3回目となる今回は、ROSのDockerコンテナからのNVIDIA GPU利用方法を紹介します。
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