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株式会社アプトポッドのテクノロジーブログです

四足歩行ロボット Unitree Go1 を使った 遠隔操縦デモを展示しました @横浜ロボットワールド2023

はじめに

アプトポッド 開発本部の影山です。

2023年11月8日(水),11月9日(木)にパシフィコ横浜で開催された、横浜ロボットワールド2023に出展しました。 連日、多くの方々にご来場いただき、感謝申し上げます。

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弊社ブースの外観

この記事では展示したデモの1つである 四足歩行ロボット Unitree Go1 を使った遠隔操縦デモ について、紹介をしたいと思います。

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デモの概要

弊社では、intdashをコアとした、モビリティやロボットのリアルタイムでインタラクティブな管制制御システムを実現するintdash CONTROL CENTERを提案しており、その中に遠隔操作の機能も含まれております。 今回は、弊社のintdashサーバを経由して、遠隔でUnitree Go1を操作するデモを展示しました。

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利用シーンの例として、工場やプラントにおける警備、点検等があります。 サーバ間で連携し、AI処理をすることによって、例えば人物を検出したり、メーターの読み取り自動化を実現します。

Unitree Go1 デモ

デモ構成

簡単に今回のデモの内容を説明します。 今回のデモでは、intdashを経由してUnitree Go1をDualSenseコントローラを使って遠隔で操作できることを主体にお見せしています。

例えばロボットが監視巡回している最中に、何か問題に遭遇した際、オペレータが管制室から手動の遠隔操作で周囲を見て回るようなケースを想像していただければと思います。

会場ではその場で操作していたので、直接UnitreeGo1と通信しているように見えるかもしれませんが、実際は制御の信号をintdashサーバにインターネットを経由して送信して、その信号をUnitreeGo1もまたインターネットを経由して受信して動作しています。

そのため、オペレータはインターネットに接続できる環境であれば、どこにいても操作が可能になります。 UnitreeGo1の状態や、主観カメラの様子も、弊社のダッシュボード画面をブラウザから開けば、リアルタイムに確認しつつ操作可能です。

では、具体的にどのようにして環境を構築したのかは、下の構成図を参照ください。

デモのシステム構成図

現地には、UnitreeGo1を主体に、コントローラからの信号を送信するRaspberry Piと、会場を様子を撮影するRaspberry Piを設置しています。UnitreeGo1にもintdashに接続するエージェントソフトをインストールして、ROSで取得したステータス情報や、カメラの映像をintdashに送信しつつ、コントローラからの制御信号を受信して、機体の制御に反映させています。

またより具体的なユースケースを想定して、共同出展しておりましたNTTコミュニケーションズ様が提供しているAI顔認証ソフトウェアのSAFR®による人物認識も同時に連携しています。SAFRに対して、リアルタイムでintdashから取得したUnitreeGo1のカメラ映像を入力して、検知した結果を画面上に枠線でアノテーションして、intdashに送り返しています。

これらすべての情報は、ダッシュボード上でリアルタイムに確認できます。また過去の記録も履歴から遡ってリプレイも可能になっています。

デモを構築してみて

今回のデモ構築を経験して、以下のような気付きがありました。

  • UnitreeGo1が想像以上に柔軟に操作できた
    • ROSを利用して、簡単に制御ができました。Jetsonが複数搭載されているので、色々開発の余地も大きいです。
  • 遅延もあまり気にならない
    • 操作に対するUnitreeGo1のレスポンスも素早く感じました。intdashを利用した遠隔制御はもともと遅延が少ないことが特徴の一つなので、UnitreeGo1と組み合わせても、十分実用的と感じました。

技術的には以下のような点も今後深堀りできればと考えています。

  • 自律走行
    • 当日のお客様の声でも自律走行と組み合わせた運用を想定されているケースが多く感じました。UnitreeGo1はLiDARを搭載することも可能なので、そのようなユースケースでもROSなどを活用して自律走行と組み合わせたシナリオもお見せできれば、より利用シーンをイメージしてもらいやすくなるかと考えています。
  • ネットワーク環境に合わせた制御
    • UnitreeGo1は自由にどこにでも行ける性能を持っているので、遠隔制御時に通信に問題があった際のケアもきちんとしてあげないと、勝手に変な挙動をして思わぬトラブルが発生することもありえることを実際に開発して理解できました。 そのようなケースに対する対応もより検討を深めたいです。

まとめ

横浜ロボットワールド2023でご紹介した四足歩行ロボット Unitree Go1 を使った 遠隔操縦デモについて紹介しました。 「操作に対するロボットのレスポンスがはやい!」などご意見いただき、大変好評でした。

  • 人手で行っていた業務をロボットで行いたい
  • ロボットの遠隔操作を行いたい
  • 大量データを扱えるハイパフォーマンスな可視化アプリケーションを開発したい

などなど、アプトポッドではIoTに関する豊富な実績と高い技術力で、お客様の課題解決にご協力いたします! お気軽にお問合せください。

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