aptpod Advent Calendar 2024 12月25日(最終日)の記事です。
CTOの梶田です。
いつもの通り、今年もまたまたあっという間(いつも言ってますね💦)でAdvent Calendar もなんとか走りきれそうです。(今年は7年目にもなりました!)
はじめに
2024年、アプトポッドは多岐にわたる取り組みを通じて、タイトルの通り、新たなつながりと共創を推進してきました。
ここ1年、迫る2025年問題(労働人口の減少や熟練者の引退による人手不足、技能伝承の難しさ)や、IT業界で言われる2025年の崖など、さまざまな課題が浮き彫りになっています。このような背景の中、多くの企業がDX(デジタルトランスフォーメーション)の推進に迫られている状況が感じられる一年でもありました。
こうした時代の変化の中で、アプトポッドの取り組みも進化を続けています。主力である自動車開発向けのソリューション展開に加え、他分野への活用も着実に広がりを見せています。たとえば、intdashをミドルウェアとして基盤活用いただく事例や、ソリューション連携の事例が増加し、多岐にわたる分野での貢献が進みました。
<2024年初頭のリリース> www.aptpod.co.jp
今回は、こうした進展や取り組みを中心に、この一年を振り返っていきたいと思います!
また、今回のAdventCalendar 2024 でも活用事例について以下でいくつか触れられておりますので是非ご覧ください。
- 11日目:Unity x ROS をこれから始める方へ、開発Tips書いてみた
- 13日目:intdashの計測データ分析ボードを作成してみた
- 17日目:EPS32でリアルタイム映像アップストリーム
- 20日目:SDK入門⑤〜iPadでData Visualizerを見る会〜
デジタルツインソリューションでの進展・協業
昨年(2023年)の振り返りでも触れた日立建機様との取り組みでは、さらなる進展がありました。
この協業の一環として、建設施工リアルタイムデジタルツイン基盤を開発し、第6回建設・測量生産性向上展「CSPI-EXPO」(2024年5月22日~24日)の日立建機ブースにて展示を行いました。
この基盤は、建設施工における「人・機械・現場環境」をデジタルツインで統合・管理する技術であり、リアルタイムデータを活用して仮想空間上で現実世界を再現します。これにより、遠隔地からでも建設プロジェクトの進捗状況や安全性を詳細に監視・管理することが可能となります。さらに、少人数での現場運営を実現し、作業効率の大幅な向上が期待されています。
また、新たな取り組みとして、株式会社Liberaware様との協業により、建設施工管理や設備メンテナンス向けのデジタルツインソリューションを発表しました。
このソリューションは、360°動画ストリーミングから3Dデータを自動生成する技術を活用しており、建設業界における人手不足の解消に向けたロボット化や自動化の推進に貢献します。業界全体が抱える課題解決に向けた重要な一歩と言えるでしょう。
<デモンストレーション動画>
(おまけ)関連情報
デジタルツインに関連する製品の新機能については、以下の技術ブログでも紹介しています。
さらに「デジタルツイン」というキーワードは業界内でも注目を集めており、メンテナンス系のイベントでは新たなつながりや協業のきっかけが生まれました。
自動車業界のSDV化と新たな挑戦
自動車業界では、車両の機能をソフトウェアで定義・制御するSDV(Software-Defined Vehicle)が急速に進展しています。
ハードウェア中心の設計から脱却し、ソフトウェアを中核とした車両開発へのシフトが求められる中、アプトポッドは2024年に以下の取り組みを発表しました。この取り組みを通じ、SDV時代の加速に貢献していきたいと考えています。
<自動車ソリューションパッケージの最新バージョン> www.aptpod.co.jp
この発表に記載された「MDF4形式でのデータダウンロード(予定)」については、Advent Calendarの記事でも取り上げています。ぜひご覧ください。
SDV化が進む中、アプトポッドのプラットフォーム intdashは、車両から取得される大量のデータをリアルタイムで収集・解析する機能を提供します。これにより、ドライビングデータやセンサーデータを活用した高速なソフトウェア開発・テストが可能になり、車両開発プロセスの効率化を実現します。
さらに、2024年7月には、株式会社共和電業様と共同で、自動車開発における試験プロセスの遠隔化やデジタルツイン対応を実現するクラウド計測ソリューションを発表しました。これは、SDV時代のニーズに応える重要なステップと位置づけられます。
SDVでは、車両機能がソフトウェアによって定義され、開発プロセスは従来のハードウェア主体から、ソフトウェア中心のアプローチへと移行しています。これに伴い、車両開発においても、より柔軟で効率的なデータ活用が求められています。
共和電業様との協業によるソリューションは、クラウドを活用して同社の高品質なセンサーおよびデータロガーを用い、高精度なデータ収集とモデルベース開発環境を実現します。これにより、SDV時代にふさわしい新たな価値を創出し、自動車開発の未来を切り拓く基盤として貢献していきたいと考えています。
2025年に向けて
2024年は、これまで培ってきた基盤をさらに発展させ、新たなパートナーシップや技術革新を通じて、共創の輪を広げる一年となりました。
建設業界、自動車業界、そしてその他の分野におけるDXやデジタルツインの取り組みを推進し、多くの新しいつながりを生み出すことができました。
もちろん、これまで同様に課題もありましたが、その一つひとつに向き合い、チーム全体で成長を続けることができました。振り返ると、人数も少ない中、多くの成果が形になりつつあり、まだお伝えしきれていない事例も含め、まだまだたくさんの可能性を感じています。
改めて、一緒に挑戦を支えてくださったパートナー様、お客様、そしてチームメンバーに心から感謝しています。(今年もお疲れ様でした!)
2025年は、さらに重要な節目の年になると確信しています。
「2025年問題」や「SDVの進展」など、業界が大きな変革を迎える中で、私たちアプトポッドは引き続き、技術で未来を切り拓き、社会課題の解決に貢献していきたいと思います。お客様やパートナー様との共創をさらに深め、新しい価値を生み出す挑戦を続けていきます。
来年も、アプトポッドにどうぞご期待ください!
メリークリスマス!🎄
それでは皆様、良いお年をお迎えください!