ソリューションアーキテクトの奥山です。 人とくるまのテクノロジー展 2025 YOKOHAMA(5/21–23、パシフィコ横浜)には617 社が出展、約8万人に迫る大型イベントとなりました。弊社アプトポッド も新製品を携えて出展しましたので、レポートをお届けします。
アプトポッドブース(No. 206)では “小型 × 即時データ活用” を掲げ、EDGEPLANT R1 と EDGEPLANT CAN FD USB Interface を初披露しました。さらに、自動車業界で長年実績を持つ計測機器メーカー様でも intdash を核にした連携サービスの採用が広がっています。
展示会概要と弊社ブースのご紹介
- 会期:2025-05-21(水)– 23(金)
- 会場:パシフィコ横浜・展示ホール/ノース
- 規模:出展 617 社・約1,470 小間、総面積 26,500 ㎡、来場者数 79,808 名 アプトポッド は Testing ゾーンに出展しました。来場者の約 7 割が車両開発・研究エンジニアという環境で、リアルタイム計測と省スペースを両立した新製品と intdash 活用事例を中心に展示しました。
以下が営業チーム渾身のブースです! 狭いながらも目線・動線を計算し、intdash を知っていただくためレイアウトにこだわりました。こだわりすぎて展示コンテンツがギリギリまで仕上がらなかったのはここだけの話です。
中央 2 台が今回リリースした EDGEPLANT R1 と EDGEPLANT CAN FD USB Interface。両脇は参考展示の 4K 防塵防水カメラと電源制御ユニットです(鋭意製品化中!)。
自動車遠隔データ収集ソリューションでは、intdash Multi Network のデモ映像に足を止める方が多く、「導入したい」とのお声もいただきました。
展示会に来れなかった方もintdash Multi Network のデモ映像で体感してみてください。
大型ディスプレイでは弊社クラウド活用事例を上映し、「コスト改善につながった」といったお客さまの声を掲示しました。
映像をYoutubeに公開しましたので、ご覧ください。
当日、お客様から様々な業務課題や製品FAQをいただきました。最近の傾向として、遠隔計測にとどまらず計測対象となるデータの種類や容量が爆増するなかで、どのようにデータ処理や管理を効率的に進めるのか、データ収集後の利用活用について課題をお持ちのお客様が多くいらっしゃる印象をもちました。弊社エキスパートによる提案事例紹介や商談裏話などを共有させていただき、お客様との対話を深めることができました。会期を通じて、展示会ならではな熱気を感じとることができ、より良い製品をめざして開発に取組むための活力をいただくことができました。
おかげさまで 3 日間とも大盛況。最終日はブース内が身動きできないほどでした。ご来場いただいた皆さま、誠にありがとうございました!
その他、人とくるまのテクノロジー展で展示させていただいた動画は以下リンクからご覧いただけます。
テックブログらしく技術ネタを一つ。写真のモザイクは YOLOv8-face を使った自作 Python スクリプトで自動処理しています。Haar Cascade ではなく Transformer ベースの最新モデルを採用し、高精度に顔を検出して OpenCV でモザイクを適用。プライバシー保護もモダンな AI 技術で解決しています。
新製品
EDGEPLANT R1 ―片手サイズエッジコンピュータ
特徴
機能 | 概要 |
---|---|
通信一体型 | LTE / GNSS / Wi-Fi(オプション) をオンボード |
計測 I/O | CAN 2 ch・アナログ 4 ch・USB × 3・IMU (416 Hz) |
車載適合 | −20 ~ +65 °C・耐振動 / 耐衝撃・CAN ウェイク対応 |
OS | Terminal System OS 2+intdash SDK |
筐体 | 84 × 95 × 28 mm・285 g(片手サイズ) |
詳細はプレスリリースをご覧ください。
ユースケース
- 二輪走行テスト — シート下やカウル内に収まるサイズ&軽量で操縦安定性評価に最適
- 搬送ロボ/AGV 監視 — 小型モビリティへの搭載性に優れ、遠隔テレメトリが容易
- ユーザー車両フリート調査 — 目立たない場所に設置でき、市場品質データを長期取得
EDGEPLANT CAN FD USB Interface — 高速起動CANロガー
特徴
機能 | 概要 |
---|---|
CAN / CAN FD 2 ch | データレート ~ 8 Mbps |
高速ブート | 電源投入後すぐにロギング開始(SD 40 GB) |
自己給電 | USB / 外部 9–36 V。イグニッション連動&低スタンバイ電流 |
筐体 | 57 × 64 × 24 mm・約110 g(従来比 −30 %) |
詳細はプレスリリースをご覧ください。
ユースケース
- ECU 起動シーケンス検証 — イグニッション直後の CAN FD を取りこぼしゼロで取得
- 短サイクル配送車の運行ログ — STOP&GO 数分でもロギング欠落なし
- EV 常時電源ログ — イグニッション OFF 中も CAN 通信を検知・記録
ご要望をお寄せください
開発中機能の優先順位はユーザーの声を基に決定しています。ぜひお気軽にフィードバックをお寄せください!
関連ブースのご紹介
共和電業様 KYOWA CLOUD STREAM
共和電業様のブースでは、多チャネルロガー CTRS‑100 シリーズ と intdash を連携したクラウド計測サービス KYOWA CLOUD STREAM を展示。センサデータをリアルタイムでクラウド可視化し、取得データは MF4 形式で自動エクスポートできるため、後段の FFT など二次解析ツールへスムーズに受け渡せます。現場とオフィスをシームレスにし、業務効率を大幅に向上させます。
IMV様コネクタ評価試験
IMV様のブースでは、長期連続運転を想定した耐久試験業務の一つである「コネクタ評価試験」における intdash 活用デモをご紹介いただきました。振動と通電ストレスを同時に与えながら、接触抵抗・電圧降下・温度・加速度 をリアルタイムで送信し、試験中のグラフ化や異常監視を自動化。これにより、自動車や航空宇宙分野で求められる高度な品質試験において、データ収集・管理の負荷を大幅に軽減し、試験設備の稼働率向上が期待できます。
まとめ
- 「片手サイズ × 高速起動」 の EDGEPLANT 新製品は、車載開発の “あと少し足りない” を埋める存在になると実感。
- 共和電業様・IMV 様の共同デモでは intdash のクラウドネイティブ計測が試験現場の省力化に寄与できることを再確認しました。
- 会期 3 日間で 450 枚超 の名刺/バーコードを頂戴し、具体的な PoC ご相談も多数。ご来場ありがとうございました!