aptpod Advent Calendar 2022の13日目を担当します、ECUソリューショングループの村松です。
自動車産業は、100年に一度の大変革の時代といわれており、CASE Connected(コネクティッド)、Autonomous/Automated(自動化)、Shared(シェアリング)、Electric(電動化)、クルマを介した様々なサービス化が進んでおります。
排ガス規制をクリアする為に導入されたECU(Engine Control Unit)は、いつのまにかECU(Electronic Control Unit)となり、電気が流れる車載機能のほぼ全てにECUが存在すると言われております。 昨今、安全性や快適性が追求され複数のECUにまたがるロジックの開発、グローバル開発車両に伴う各国での検証は、実走行試験の複雑化や長期化が課題となっております。
aptpodでは、低遅延、ハイスループットのIoTソリューションintdashの利点と汎用計測適合プロトコルXCP(eXtended Calibration Protocol)による遠隔適合ソリューションintdash AUTOMOTIVE PRO REMOTE CAL(CALibration)で、皆様の課題解決へお力になりたいと考えております。
今回は、β版のリリースを予定しておりますintdash AUTOMOTIVE PRO REMOTE CALをご紹介したいと思います。
2021年にご紹介しましたCCP(CAN Calibration Protocol) DAQ(Data AcQuisition)サービスについてのtech Blogもご参照ください。
REMOTE CAL システム構成
REMOTE CALは高速で確実な遠隔データパイプライン環境を実現するサーバーシステム、及び車両計測適合用に制定されたマークアップラングエッジA2L(ASAM MCD-2 MC Language)に対応したWebアプリケーションで構成されます。それにより、計測機器メーカー各社のツールと連携し遠隔よりリアルタイムでの計測適合環境を構築します。
REMOTE CAL UI
- ECU内部情報が記載されたA2Lの登録、リモート先のEdgeの設定、データ可視化
- ECU内部パラメータ(定数・変数値)の表示と変更
REMOTE CAL Server
- EdgeからのECU内部情報を変換、時系列に整列と格納
- REMOTE CAL UIからのECUパラメータ変更をEdgeへ伝達
REMOTE CAL Edge
- 各社ECU計測器・インターフェースと連携し、ECU内部情報をserverへ転送
- UIで設定されたECUパラメータを測定器I/F経由にてECUへ書き込み
REMOTE CALの機能
- ECU内部構造を記載したA2Lファイルの統合的に管理
- XCP接続可能なECUに対しRAM値の計測及び、修正や変更など適合が可能
- リアルタイムでのECUの計測・適合と合わせ、映像、位置情報、CANなど様々な情報をノンプログラムのダッシュボード上に配置し可視化
遠隔適合 ユースケース
適合試験者
- 試験車両をリアルタイムでECU内部実測値、画像、位置情報、CANなどを同時にモニタ可能
- 遠隔にある複数台の試験車両の情報を同時にダッシュボード上に表示
- トラブル時の状況をモニタでき、遠隔地にある試験者へ迅速なサポートが可能
現地作業者
- ダッシュボードにより、車両の状況の確認可能
- 適合作業に必要な車両の操作、確認可能
- トラブル時の現地対応はもとより、開発拠点からのリモートサポート可能
最後に
intdash AUTOMOTIVE PRO REMOTE CALは、製品版リリースへ向けて順次機能を拡充していく予定です。β版入手方法、製品のご質問や追加機能のご希望などございましたら、お気軽にこちらのリンクまでご連絡ください。